伊藤新道 第二吊り橋 架橋完了

三俣山荘が立ち上げた クラウドファンディング:伊藤新道復活プロジェクトによる皆様からの支援の第一段として、第二吊り橋(旧第三吊り橋)が完成しました。

我々山小屋の人間のみならず、登山者の皆様、ガイド、行政とボーダーを越えて全員参加をうたって開始した当復活プロジェクトですが、職人の心意気含めそのすべてが集結して見事なオールステンレスの吊り橋が完成しました。

伊藤正一が生前にこの伊藤新道最難関の徒渉地点を眺めながら、「ここはもう吊り橋は諦めて高巻きにしろ。」とも言われていただけに、支点のアンカーが取り付けられた瞬間に意味のわからない涙腺崩壊がおこりました。

正一が作道した70年前と状況は変わり、硫化水素に耐えうるステンレスのワイヤーが安価に手に入り、さらに岩のボーリングには電池式のドリルを使用し、ヘリコプターで資材を運べる条件からこの度吊り橋の架橋となりました。

ただし、伊藤新道最奥部の悪条件で野営も厭わず仕事をしてくれる特殊鳶の河東工業さんありきであり、参加してくださった職人、歩荷やベースキャンプの設営をしているガイド集団マウンテンワークスや、賄いのスタッフの総力戦となっています。

天候不順によるスケジューリングや、水量増加の判断等、現代においても自然との付き合いの難しさに変わりはありません!

12日からは更に奥地に歩を進め、第三吊り橋の架橋作業にかかります。

引き続きよろしくお願いします!